ここ数年特に、相対的に日本の国力が落ちたというものを目にすることが多く、数字を見ると確かにその通りで世界全体のGDP合計に対して日本が占める割合がかなり落ちており一人当たりGDPも多くの国に抜かれと、間違いはないのですが、雇われて働きお金をもらい最後は年金を主な収入源として生きるスタイルを比べる限りでは結局どの国でも同じように苦しそうです。
少しでも暮らしをよくしたいと思ったら、働く以外の手段でお金を稼げるようにすることはどの国に居ても今はほぼ必須となります。
ほとんど経済規模が拡大しなかったので日本の数字だけが取り残されたのは確か
ITmediaの「日本が圧倒的に「低賃金の暮らしにくい国」に堕ちた真相 訪れる“最悪の未来”とは」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200221-00000009-zdn_mkt-bus_all)によると、2018年の日本人労働者の平均賃金約4万米ドルに対し、アメリカはその1.6倍近くの約6万3千ドル、オーストラリアも約5万3千ドルと、日本よりも高い水準にあることが分かります。
ここ30年ほど経済は低成長が続いたため当然と言えば当然ですが、大きく引き離されている印象です。
ですが各国とも普通に経済成長を遂げた分それに伴って物価も大きく上昇しているため、生活が楽になったのかと言うとそれはまた話が別です。
記事中には物価が高いので暮らしにくいのは単なる想像でしかないとありますが、commander.G、backdoor.Hら豪州出身の彼らに現状を聞いてみると、給与額自体は確かに大きいものの、税金も高く、例えば昼食一食分を見ても物価がかなり上がっており、普通に雇われて働いて生きる限りは、毎月全ての出費を差し引いた後は何も残らないとのことでした。
所得が増えて物価が上がらなければ最高ですが、そんな虫のいい話はありません。
また、豪州は高齢者の貧困率も35%と意外に高く、やはり物価が高いゆえに引退後に年金だけで生きていくのは難しそうです。我々が居た頃もわずかな食糧しか買えない高齢者を多く見かけましたが、体感的には日本と比べても生活レベルはほとんど変わらないようです。
通貨危機後に経済成長を遂げた韓国なども見てみると、これも同じくOECDの調査によると、高齢者の貧困率は49.6%と約半数にもなるようです。急激な成長を遂げたのは良かったものの、年金などの社会保障の整備が追い付かず支給額も低いので(日本の国民年金の半分程度だったものが多少改善されたらしいですが、それでも)、普通に働いて生きる人は「定年」で解雇される年齢も若く、その後じぶんで起業しても上手くは行かず退職金を使い果たしてしまいさらなる苦境に陥ることも珍しくないので、生きていくのはかなり厳しい環境のようです。
雇われて生きる⇒引退後を過ごす、のがキビしいのはどこも同じようなもの
こうしてみると結局のところ、現役の間は支出が大きく手残りが少ない・引退年齢に達した後に年金以外の収入源を何も持っていないと老後の暮らしが厳しいのはどこの国においても大体同じようなものです。
言葉さえ問題がなければ、稼ぎが少ない場合は他の国に移りもっと稼ぎたくなるものですが、結局それはまるで都市部に住めば稼いでも稼いだだけ出てしまうけど田舎であればそれよりも安く生きられるのと似たようなもので、生活水準は高くても手元に残せるお金が増えるわけではありません。
各国似たような状況なので、雇われて働いてより多くお金をもらおうとするよりも、投資やビジネスをする方が稼ぎを増やせる可能性があり、税制面でも優遇されているところがあるため、お金をより多く稼ぎ暮らしを少しでも楽にしたいのであれば、 国を移るために一生懸命新しい言語を学びそこで働くよりも、家賃や配当などを稼いでくれるものを増やしていくほうが効率的かもしれません。