新年度が始まりましたが、7~8年ほど続いた景気回復でより豊かになれたのは結局資産を持っている人だけで、この間ほとんど平均給与は上がらなかったことから、働く人にとっては何の恩恵もなく、非正規雇用も増え続けているので今や約6人に1人の割合で生活が苦しい状態にあります。
事業で利益が出てもそれは働き手には分配されないので、「働く」だけでそこそこ幸せに生きるというのは難しそうですが、投資をすれば少しずつ上にいくことは可能です。
ここ30年で大きく変わった階級の構造
1年前のものになりますが、マネーポストの「平均年収186万円、日本に930万人いる「アンダークラス」とは」(https://www.moneypost.jp/531369)」によると、
タイトル自体にもある通り、現在日本では少なくとも約930万人近くの人が平均年収186万円で暮らしており、貧困状態あるようです。
記事によるとアンダークラスに属する人たちの多くがサービス業に従事していて、フルタイム勤務であるにもかかわらず非正規雇用ということで低い給料しか得ることができないとあります。
階級の図があるためついでにその他の例えば旧中間階級や正規労働者階級なども見てみると、それぞれ平均年収は303万円・370万円、現在の「階級」では上のほうにあたる新中間級を見ても平均年収は499万円とあるため、もちろんこのアンダークラスと呼ばれる少ない年収で苦しい生活を強いられている人たちのことはとても深刻なのですが、他の階級の人たちでさえ、冒頭でも触れた通りこれら平均を見る限りでは、全階層の働く人たち全体がかなり苦しそうという印象を受けます。
頂上に居る経営者や役員などを含む資本家階級も平均年収861万円と意外と低い数値という気もしますが、これはもしかするとなるべく法人に残し、あくまで給料として自分自身に回す分は少ないという感じでしょうか。
それでも働く人たちのトップと比較しても400万円近く多く収入を得ています。
お金を稼いでくれるものを増やして上を目指す
一見すると「アンダークラス」の人には希望がなさそうな状況のようにも見えますが、働く以外にも目を向ければ、この記事の表の頂上に行くことは十分に可能です。
まずはまだ両親が健在な人は、実家に戻れるのであれば実家に戻らせてもらい、少しでも生活費が掛からない状況にするのが理想ではあります。販売・事務・サービス系の仕事は、住む場所をかえても在ります。
もし今住む場所から移れない場合は、コンビニでの買い食いや無駄なサービスの利用や飲み会などをすべて止めてとにかく毎月3万円以上を貯め始めます。
長期にわたって貯蓄するのはつらいかもしれませんが、これは将来階層を上がるための投資なので少しガマンです。
5~6年も経つと、郊外もしくは地方にある中古の戸建てを一つ買うことができます。状態が良いまま売りに出されている物件もあるので、それに最低限のリフォームを施し賃貸に出し入居者が付けば毎月3~4万円の家賃を得ることができます。
自分ががんばって毎月貯める3万円以外に、この副収入が入り始めると、一気に景色が変わります。
この後は毎月3万円の貯金の継続と不動産からの家賃の上がりで毎月お金が貯まるスピードが倍加するので、ここからは最初の半分の期間で次の中古の不動産購入を目指します。
約3年ほど掛けて次の中古の不動産を買ってまた賃貸に出すと、今度は二つの不動産からの上がりと毎月3万円の貯金を合わせて約3倍のスピードで次の不動産を買うことができます。
例えばFPたちは最初からファンドや株式などへの投資を勧めていたりしますが、最初のひとつとなる不動産を買うまでは、現金のまま貯めておくのでも全く問題はありません。
個別の銘柄の株式を持てば、その会社と産業について学ぶことができるし、配当を得ればそれを再投資して、毎月買い増す際の足しにできます。
ですが、このときに大事なのは、目標額である200万円近くに達したら、必ず不動産を買う資金として換金することです。
元々資金として使うつもりで株式という形で貯めておいただけのものを、換金するともったいないからといってそのまま持ち続けてしまうと、大きく収入を増やすことはできません。
不動産のほうが利回りが高いので、まずは数件持って毎月の収入自体を大きく増やすべきです。
先程の方法で、3つの不動産からの家賃と給料を合わせれば、まずは正規労働者階級と同じ収入レベルに上がります。
その後も同じ方法で、自分の給料から毎月3万円の貯金を継続して3つの不動産からの家賃も全て足して再投資することにより、さらに早いスピードで次々と物件を購入して増やし続けることができます。
地域が散らばると少し収益の管理に手間は掛かりますが10件ほど持てば(*このときはもう所有する数も多いので、働き続けるのであれば、管理料5%程度を支払ってでも日常の管理は地元の管理会社さんに任せて、自分は他のことのために動ける時間を買うべきるべき)、働き手の中では最上位の「新中間層」に上がれます。
不動産はどう扱ったらいいか分からないという人は多いので、その後も数を増やし続ければ、さらに収入も増えていきます。
この時には少し流動性を確保するためにも、高配当が付く個別の銘柄の株式なども持ってもいいかもしれません。
ここまで辿り着くまでにはそれなりの年齢になっているかもしれませんが、働く人たちの中でも「上にいた人たち」はその頃には45歳定年などで無職になっているかもしれません。
彼らに対して、アンダークラスとかいわれつつも、それまで真面目に働いてきていたのであれば、ちゃんと働いてくれるわりにはコスパが良いということで、出来れば続けてほしいと言ってもらえるかもしれません。
投資で経済基盤が安定しているうえに働き手としても、45歳定年で無職になって稼ぎがない元大企業社員よりいいポジションです。
階層を上がるまでのポイントを纏めておくと
・とにかくまず毎月3万円ずつ貯め、5~6年掛けて投資の種となる資金を作る
・その貯金を継続するために、少しでも無理なく長く働けるところで働き続ける
・不動産を先にいくつも買い進め、株式を本格的にやるのは後からにする(貯める過程で株式からやってもいいけど、額がまとまったら必ず不動産に回す)
先日も過去助けた知人の例にも触れましたが(「新卒時に全てが決まるわけじゃない。あとからでも、上・先に行ける。」)、このように「働く」以外の方法でお金を稼ぐことで上にいく道はあるので、希望を失わないでもらいたいと思います。