ここでは大体自分たちに近い年齢向けに書いていますが、先日熱海で新しく知り合った移住者の方から「確かに今の状況を見ると、歳を取ってもずっと労働し続けなければならないのか思うと将来がとても心配になる。かといって、今の歳(50近く?)から投資をして、間に合うものなのだろうか…?」という質問を受けたので、仮に50歳からでも十分に間に合う!と答えて具体策を示してあげました。
大きな資産がなく心配という人は多く
先日の共同通信にも定年が迫る50代の多くが老後の暮らしが心配で、おそらく将来も働き続けなければならないことを心配しているとあったため(「働く50代、4人に1人貯蓄ない 8割強が定年後も働く、民間調査」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200205-00000088-kyodonews-soci))、同じような不安を抱えている人も多いかと思うので、50歳をスタート地点として約10~15年掛けて、定年後の生活に備えるプランを立ててみたいと思います。
50歳でまだ10年は何かで働ける前提でということにはなりますが(原資もなく無職ではさすがにどうにもならず…)、まずはここで何度も触れてきた通り、毎月3万円を貯金し始めます。
最初の6年はとにかく将来を明るいものに変えてくれる最初の一件を買うための200万円を貯めるまでは絶対に使わずに我慢です。
6年掛けて約200万円前後貯めたところで、戸建てなどの中古の不動産を探します。ある程度状態がよく最小限のリフォームを施した後にすぐに貸せる物件はあるので、まずはそれを根気よく探して購入します。地元の不動産屋さんに協力してもらい入居者さんを付けた後は、毎月数万円の家賃を得ることができます。
その家賃の上がりをしっかり貯めておき、毎月3万円の貯金も続けていくことによって、今度は最初の倍のスピードで次の物件をまたどこかに買うことができるのです。
始めてから9年後には、最初と同じようにまた同額で似たような状態のいい物件をどこかに購入し、最小限のリフォームを施して地元の不動産屋さんの協力を得て入居者さんを付けてもらいます。
すると、ここからは毎月3万円の貯金+不動産二つの上がりで、3倍のスピードで約1.5年くらいでまた次の物件を買うことができます。
始めてから10年6カ月、とうとう60歳には到達してしまいましたが、この頃には3つ目の不動産を買うことができます。最初の2件と同じようなな手順を繰り返すことにより、合計で3つの不動産からそれぞれ3~4万円の家賃を得て毎月10~11万円近く稼ぐようになれます。
さてここからは、医療費などの突然の出費などに備えて少し流動性も確保しておいた方がいいため、残り4年半の間は、毎月3万円の貯金と3件からの家賃の上がりを今度は株式の購入に向けることにします。
高配当の銘柄であれば、中間と期末の両方を合わせて毎年3~5%の配当が付きますから、毎年約170万円弱くらい(毎月約11万円の上がり+貯金継続で)買い続けるとして、総額で約750万円相当、配当は3~5%で真ん中を取り約30万円とすると、65歳の頃には毎月約1.5万円の配当を受け取れます。
このように、50歳からでも65歳までに、年金以外に毎月12~14万円稼げる収入源を持ち老後に備えることは十分に可能です。
もし不幸にも体を壊して働けなくなってしまったとしても、これだけの収入があれば経済的には心配はないはずです。
毎月の年金の受給額にも匹敵する心強い味方!
毎月12~14万円の副収入と言えば、単身者が受給する年金の月額平均11万円を上回る金額です。
知るぽるとの家計調査や総務省統計局の調査などによると、年金だけでは毎月約4万円ほど足りなくなるという試算が出ていますが、これだけの副収入があれば、不足分を補える上に、毎月7~8万円分くらいは黒字となりそうです。
歳を取ってから新たな投資先を探して増やす、というのはまだやったことがないのであまり断定的なことは言えませんが、おそらく体力的にはキツそうに思えるのですが、自分はこの歳でもまだまだ気力も体力も十分で、もっと世界を広げたい!という人であれば、この毎月の黒字分は「最初からなかった」ものとして扱い、その分を貯めてまたさらに新たに物件や銘柄を選んで購入してもいいかもしれません。
副収入が増えれば増えるほど経済的な基盤は強固になって安心を得られます。
注意点としては、このプランで行くと65歳定年のころになるとちょうど資産のメンテや目減り分の埋め直しにお金が掛かるため、約1年分の上がりは一応金融資産として手元に置いておくことをおすすめします。そうすると、それらの資産をさらに長く使い続けることができてさら安心です。
ポイントとしてはとにかく、
- 最初の6年間は将来のためにガマン
- かならず不動産から先に買い進めて、株式は後からやる
- 引退する頃にはメンテや埋め直しの時期が来るので、少し貯めておくこと
となります。
「それでも投資が怖い」という人はいますが、こう考えたらどうでしょう。
今から何も対策を打たずにただ歳を取り、お金もなく体もキツいのに働かなきゃならないのに仕事もない なんて恐ろしい状況に比べれば、投資の怖さなどどうということはないはずです。