昨今、高齢ドライバーによる事故が後を断ちません。
そんな歯止めがかからない中、人工知能を活用し、運転技能を点数化する診断システムを宮崎県内の教習所などが提供して注目されています。
教習所運営のオファサポートが、宮崎大と開発した
「SDAP(スマート・ドライビング・アセスメント・プログララム)」
という名称で、
ドライバーが専用の眼鏡を装置し、様々なセンサーが搭載された車で教習所内のコースを10分程度運転すると採点結果が出るシステムとなっており、
2016年以降に宮崎県内の四つの自動車学校と教習所で導入し、利用する人数が3000人を超えてるとのこと。
GPSが運転中に走行軌跡を記録し、専用の眼鏡を使って運転者の目の動きを調べたり、ハンドルやアクセルの操作をセンサーが測定したりします。
また、指導員の模範的な運転に及ばなかった部分は点数が引かれていく方式で、減点項目にもよるが、目安としてマイナス500点以内であれば運転可能と診断されます。
点数が低い場合には、危険な運転とみなされ、教習所での指導を受けるように勧め、高齢者が運転免許証を返納するかどうかを家族と相談するよう促したりします。
変わってインドでは
「HAMS(Harnessing AutoMobiles for Safety(安全のために自動車を制御すること)」
といった名称で、自動車教習所の指導官の仕事をAIが代わりに行うといったことを試験運用しているプログラムがあります。
そう聞くとロボットが助手席に座っているSF映画のような光景を想像してしまいますが
その内容は予想以上にシンプルで、人間の役になるものです。
HAMSは、スマートフォンをフロントガラスに取り付け、前面カメラで運転手を、背面カメラで路面と障害物をトラッキングするというもので、
カメラだけでなく一般的なスマホに搭載されている加速度計といったセンサーも活用しているのが特徴で、
これらを使ってレーンのなかに留まっているかどうかや急ブレーキ、前方車両との距離、運転手の疲労などをチェックします。
ディープラーニングとも組み合わせれば、運転手により的確なフィードバックを与えることも可能とのこと。
AIの進化で、事故のない時代が来てほしいものですね。