税金や保険料の支払いが増え、給料が上がらず、年齢によるクビのリスクの高まる中、少しでも暮らしを良くしたい・お金を増やしたいという思いから世帯主だけでなく配偶者も働くようになり、いまや共働き世帯はサラリーマン・専業主婦世帯の約2倍近くと標準になりつつあるようです。
ですが以前も触れたかもしれませんが、単純に一家の働き手の数を増やしても、お金を増やすのは簡単ではなさそうです。
単純計算で×2とはならない
一家に働き手が二人いると、一見するとお金も貯めやすいようにも思えますが、実際には貯蓄がそう大きく増えるわけではなさそうです。
知るポルトの家計の金融行動に関する世論調査2018を見ると、世帯主だけが働く世帯の平均年収は472万円(中央値400万円)で共働き世帯の平均年収は593万円(中央値500万円)と、毎月約10万円ほどの差がるので、働き手の数が増えれば確かに収入は増えます。
しかし、同じくこれも知るポルトの調査結果によると、世帯年収750~1,000万円の層では共働き世帯のほうが貯蓄額が多いようですが、特に年収1,000万円~になると3,000万円以上の貯蓄がある世帯は専業主婦世帯が際立って多いなど、全体的に見ると、専業主婦世帯であっても共働き世帯であっても貯蓄額はそれほど大きく変わらないと出ているので、結局のところ一家の働き手が増えてもお金を多く貯められるわけではないようです。
外に出て働くとそれなりにお金が掛かってしまい、二人がもしお金を別々に管理していたならば「頑張って貯める」のは難しいのかもしれません。
ですが、共働きという形態には強みがあって、例えばどちらかが勤め先をクビになってしまっても、もう一方の収入が少なくとも月額10万円以上は残っているので、一家がすぐに路頭に迷うということはありません。
ただ、よく言われる「一家に二人働き手がいれば安心」というのはたぶん間違いで、差額10万円という数字を見る限りではクビになったほうがすぐに再就職しなければ、そのうちお金が足りずに生活が成り立たくなってしまいますが、それでもある程度の時間が買えるという点ではサラリーマン・専業主婦世帯よりも有利です。
サラリーマン専業主婦世帯で貯蓄が多いというのは、クビ⇒即死のリスクに普段から備えるという危機感からのようにも見えますね。
無駄な出費を減らして貯める
世帯主だけが働く世帯であっても共働き世帯であっても、お金の貯め方として有効と思われるのは、
・例えばまず天引きという形で毎月幾らか強制的に貯金する
・必要なモノ/サービスだけを買い、安売りに飛びつかない
・なるべく自前で済ませる(特に食事)
などでしょうか。
何も難しいことではなくわりと基本的なことではありますが、強制的にお金をよけると確実にお金は貯まります。残りを貯めようとすると失敗します。
モノやサービスの買い方も難しく考える必要はなく、本当に自分たちに必要なものだけにしぼって買い、安売りに飛びつかなければ結果安く済みます。
他に何かで儲けるために時間を買いたい、ということでなければ、なるべく外食やコンビニでの買い物等はしない(自分で用意する)ようにするとお金が残ります。
働き手が一家に一人であっても二人であっても、雇われて働いて生き続ける限りは楽にもならないし、リスクがあるのは一緒です。
先程挙げた割と簡単な方法の中から自分で出来るものを進めてある程度のお金が溜まったら、そのまま貯めっぱなしではなく、不動産もしくは株式を買うと、働き手の数年分の昇給に相当する収入源を一つ手に入れることができます。
その後も同じようにお金を貯めて上がりを再投資してまた不動産・株式を増やし…を繰り返すと、時間は掛かりますが、 最終的にはクビのリスクが無くなるどころか、一家に働き手が居なくても問題はありません。