海外ではわりと給料が安めのため不人気ですが、日本ではクビになりにくいということで昔から人気の公務員にもいつの間にか非正規雇用の枠が増え続けて数十万人以上がギリギリでの生活を強いられているようです。
先日NHKなどでも、それなりの給料や地位も与えずに例えば大規模な災害発生時に彼らに対応を課してもよいのか?といった報道がされていましたが、非正規公務員の実態について、プレジデントオンラインの「時給900円の「非正規雇用」が増え続けるわけ」(https://president.jp/articles/-/32130)によると、事務職に就いている職員であれば時給は900円強でフルタイムで働いても年収約160万円にしかならないとあります。
最近では就職氷河期世代を救うべく正規公務員の採用枠をもうけようといった動きも見られますが、増設された枠がたったの10しかないとか極端に少ないので、民間企業に勤めるにしても公的機関に入ることを目指すにしても、いずれにしても雇われて働きそれなりに安心して生きていくのが難しくなってきているという印象を受けます。
まるで民間企業のような雇用環境
役所などに行ってみると確かにここ10年くらいで色々対応してくれる職員さんの中に非正規の方も見かけるようになりましたが、公的機関にも非正規の枠が増え続けている理由としては、やはりどこの自治体も財政が厳しくて、予算の範囲内で人が必要な部門に人員を増やすには非正規という形で人を入れる以外ないようです。
先程の記事によると公務員がそこそこ人気があるのは正規職員はよほど悪いことをしなければクビにならないので、人件費の総額を抑えるには、もし人が必要になっても非正規で安く補うしかないようです。
毎週役所から配られる区報の人件費関連のページを見ると、正規職員の年収は600万円を超えるため、中には非正規職員と同じような仕事の人もいるかもしれないので、同じ役所の部署内でも雇用形態でかなりの格差があるようです。
今思い出すと例えば息子の小学校の教員も一時期は非正規なのに仕事は正規の教員と変わらずで大変なのに給料は低かったらしく、時々世話になる図書館には司書の中に非正規の人もいて、非正規の司書の月収は十数万円で生活が苦しいとか記事があったような。
どちらも働いて生きるのはキツい
今年からは同一労働同一労働関連の法も施行されて、民間でも公的な機関でも徐々に給料が安い方に徐々に合わせるでしょうから非正規雇用がわりとスタンダードになりつつあり、正規雇用で就職しそのまま居れたとしても、民間では雇う側の都合でクビになり路頭に迷うリスクが有ったり、公的な機関では雇用が堅くても緊急の招集や副業禁止の規定があったりで縛りがきつく自分の世界を広げにくい、ということで結局どちらに進んでも雇われる道は大変なので、こうなると改めて「働く」を頑張るよりも投資に力を入れるべきと思ったりします。
職場に依存しなくていい状態を作ってしまうのが一番です。