やっぱり投資と聞くとコワいのか、老後の収入源として本格的に投資をやっている人の割合はかなり小さいようです。日本に帰国する前から年金には何も期待せず(とはいえ、28年近くサラリーマンをやっていたので結局モデル世帯と同程度受給していますが…)、投資先から上がってくる家賃や利子や配当などの稼ぎで生計を立てている父も珍しいタイプということになります。
投資から上がりを得ている人は3~5%くらいしかいない…
ヤフコメ等で見かける不破雷蔵氏の「老後の支えとなる生活費の工面方法、単身世帯と二人以上世帯それぞれの実態をさぐる(2020年公開版)」(https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20200127-00159605/)によると、世帯の人数に関係なく老後の生活費の主力としては、複数回答可の調査に応じた人の実に6~7割の人が公的年金に頼っており、4~5割の人が足りない部分については働くことでカバーしており、2割強の人が生活費の不足分を貯金などの取り崩しで賄っているとあります。
配当や家賃を収入源としている人は、それぞれわずか2.7%と5.6%しかいないようで、この数字だけでは読めませんが、さらに本当に生計をほとんどそれだけで賄えるレベルとなると1%行かなそうにも見えます。
投資で生活費を稼ぐメリット
65歳以上で働けるという保証はないので、ただ現金を持っている・働く、だけでいるほうがもっと危なそうなのですが、それでも投資がコワいという人は多いので、そういう方のために、預金にはない投資の強みやメリットをいくつかご紹介すると、
まず一つ目ですが、投資対象となる収入源は、何度も繰り返し使うことができます。一度使えば無くなってしまう現金とはちがい、不動産や株式などは定期的に決められた額/料率の家賃や配当を稼ぎ続けてくれます。
二つ目は、投資によって老後の生活費不足分とされる毎月5万円を稼ぐのであれば、昨年騒がれた「2,000万円」よりも少ない資金で稼ぐことができる点です。中古の不動産や高配当の株式の利回りは預金の利子よりも高いので、不動産であれば400万円程度、株式であれば1,000万円分程度持っていれば、毎月4~5万円は稼げます。
三つめは、持っている資産の価値の大きな上昇も下落もチャンスとして活かせる点です。例えば資産の市場価格が大きく上がれば売却時にもうけを期待できるので当然それはうれしいことですし、逆に例えば世界的な経済危機などが発生すると相場につられて価値が大きく下落したりしますが、その投資先の稼ぎ自体に特には変化がなくてまだまだ暫く同じ水準の稼ぎが見込めるのであれば、その資産を安く買い増ししてさらに収入を増やす機会となります。
四点目は健康面でのメリットで、投資で稼ぐ場合は、実際に自分が動き回るわけではないので、疲弊せずにあまり年齢による衰えなどにも関係なく収入を得ることが可能です。
他にも投資して買う資産は貨幣とちがってインフレに強い、投資は一人でも出来るものなので自分が嫌いな人に合わせる・やり取りする必要はない等、メリットは色々あります。
少しでも安心を得るために
老後の生活費が足りない部分を働いてカバーしている(&する予定)という人は多く居ますが、実際には65歳を過ぎてから「足りなければ働きに出る」にしても働き口が少なくて難しく、預金だけで最後まで逃げ切ろうにも、今は利子がほとんど付かない状況にあります。
元金が保証される案件は存在しないことから投資がコワいというのも少しわかりますが、持っている現金だけで老後の生活を何とかしようとしても結局それを取り崩して生活費を補うことしかできません。
投資をしないということは、歳を取ってから自分の手持ちがだんだん減っていく恐怖と付き合い続けるということにもなります。
老後の不安を和らげるためにも、働く・貯める・使う、だけでなく、生身の自分以外の何かに稼ぎ続けてもらう=投資する、という考えもぜひ取り入れてもらいたいと思います。