年収900~1,000万円と聞くと、何となく裕福そうなイメージがありそうですが、年収1,000万円でも実際の手取り額は700万円弱になるので、そこから例えば二人の子供の教育費やローンまたは家賃、生活費諸々を差し引いたら何も残らない家庭は結構多いそうです。40~50代の人にとっては特に教育費はかなり重くのしかかり苦しいようです。
親の思いとしては
親としては将来子どもに苦労はさせたくない、お金持ちになれるようにいい教育を受けさせてあげたい、少しでもいい未来を、という思いで、仮にもし家計が苦しかったとしても何よりも優先して教育にお金を使う方針でいる家庭も多いかと思います。
そういう意味でお金を掛けようと思えば幾らでも掛けられるので、幻冬舎の記事「年収900万円の「お金持ち」でも「下流老人」に転落する内情」(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200115-00024977-gonline-bus_all)でも教育費は「家計のブラックホール」とあり、その表現通り際限なくお金を吸い込むので、将来の予測は難しいにしても、ある程度は費用対効果を考える必要があります。
極端な例かも知れませんが、子供の教育費として実に家計の大半を注ぎ込む家庭もあるらしく、それが本当なら自分たちの老後に備える余力はほとんどないでしょうから、老後貧乏が確定しそうです。
使われない、が一番の問題かも
教育費に関してはいい方は悪いですが「コスパが悪い」という点も問題で、多額のお金を注ぎ込んだはいいものの結局使う機会さえもなく無駄になることが現実に起き始めています。
先程の記事中の事例でも、子供二人を中学から私立に通わせて計2,500万円掛けて文系の大学に入らせた結果、資金は底をつき老後の準備は全くできていないとありますが、問題はそこで終りません。
自分たち夫婦に金がない、は50歳前後ならまだあと10年ほど掛けて、いつもここで紹介する方法で不動産や株式などの資産を買って家賃や配当を得て何とかやっていくことも可能ですが、文系の大学に進んだ子供たち、というのが一番の気掛かりです。あまりに昔の感覚のまま過ぎます。
いくら人手不足とは言っても、どこの大企業も今は単純に文系のいい学校でたくさんお勉強してきただけの学生を、とりあえず数が必要だからという感じで無理してお試し的には採用しなくなっています。
以前ならとりあえず文系のいい大学を出れば就職できるだろう的な考えで就けた仕事も、今は機械が代替えするようになりました。
何時突然辞めるかわからない人間を雇うよりも、そこそこタフで逆らうわけもない機械を導入したほうが安いと考えるのは企業の側としては合理的な判断で、それが長期的に続くといずれは人が育たなくなるという側面もあるのですが、それでもとにかく無理に単純にたくさんお勉強してきた人を入れなくなってきている流れがあるのは事実です。
新しい産業の技術や知識に触れる機会を
このように、もはや従来型のお勉強に多額のお金を注ぎ込むことは無意味になりつつあります。
将来のことは誰にも予測しきれませんが、同じように多額の教育費を注ぎ込むにしても、これからさらに伸びるかもしれない産業に関わる技術や知識を得るためであれば、注ぎ込んだ教育費は将来への投資として機能してくれるかもしれません。