サラリーマンは自分が属する組織にある程度守られて生きられますが、その代わりに組織に属すためには色々コストが掛かるので、サラリーマン一本で生きることは資産形成という点においては少し不利だっ たりします。
先日ちょうど zuu onlineにロバート・ヨサキ氏の「金持ち父さん、貧乏父さん」を凝縮したようなとても参考になる記事(「「サラリーマンは損をしている」は本当か」(https://zuuonline.com/archives/208672))を見つけましたので、それをもとに一生サラリーマンという生き方が損かどうかについて検証してみたいと思います。
組織に属すとたくさんは稼ぎにくい
まず収入面についてみていくと、サラリーマンの場合、一応働かなければならない時間数は大体決まっており(働きすぎないように制限も掛かるので)、割増しの時間給を稼ぎたくても収入を増やしたくてもあまり多くは働けず、収入を増やしにくいころがあります。仕事によってはほぼ固定給になってしまっているので、そもそも少なくとも1年間は収入を増やせない、なんてこともあります。
それに対してビジネスオーナーや自営業のスペシャリスト等は、仕事がなければそれはそれで悲惨ですが、その代わりに、 働いた分だけ売り上げは自分のものになるので、どれだけの時間を働くか(どれだけ稼ぐか)を調整することができます。
投資家の場合は、自分が直接働かなくても、自分が投資をした対象から配当や家賃などの上がりを得られるので、投資する対象の数を増やせば増やすだけ収入も増えます。しかも 、自分が直接動くわけではないので、自分の自由な時間が残っているので、なにか別のことをすることができます。
自営業者・ビジネスオーナー・投資家は支出を経費にできる
続いて支出面を見ていくと、これについてもサラリーマンはとても不利です。税金や保険料を自分が属する組織が計算や納付を全て代行してくれますが、その代わり経費として差 し引けるものはとても少なく(少し認められるものはありますが)、収入を得たらそこからまず最初にその収入に対して直接決められた料率の税金などを無条件で引かれてしまいます。
自営業者や投資家などは、税金の支払いはまず収入からそれを得るために掛かったほぼ全ての経費を差し引いてから、その残りに対してのみ課せられるので、納める税額 はサラリーマンよりもかなり少なくて済みます。
しかもその経費には例えば、自宅の家賃や交際費やその他道具代等、サラリーマンだって本当は全く同じ分だけお金が掛かるのに、サラリーマンには経費と認めずに自営業者や投資家には認められています。
そのため、サラリーマンと自営業者ともし収入が同じだったとすると、最終的に手元に残る金額は、自営業者のほうが全然多かったりします。サラリーマン一本だとしても、本当は税務について少し勉強すれば、確定申告をして税金の還付を受けられる可能性はあるのですが、記事にもある通り、サラリーマンは普段が忙 しく帰宅したら既にヘトヘトでなにかを学ぶ余裕は少ないので、結局何年も多く取られっぱなしの状態になりがちです。
働く以外のことを学ぶのも大事
記事中の例では、サラリーマンと自営業者の二人の最終的な手残りの差が毎年五十万円ですから、例えばいつも忙しいからといってほったらかしで二十年過ぎてしまうと実に一千万円もの差が出てきます。
これだけの金額があれば中古の不動産や高配当の個別株などいくつか買って副収入を得ることができるはずなので、サラリーマン一本だけで一生いきるということは、それだけのチャンスをまるまる失うことにもなります。
加えて、歳を取ってもずっとサラリーマンでいられる保証はなくなりつつあるので、働き続けるにしてもせめて起業するあるいは投資することを意識したほうが良さそうです。