よく老後問題については「老後の幸せは、夫婦共々ずっと働き続けるか否かにかかっている」的に書かれますが、歳を取っても誰かにずっと使い続けてもらうなことを前提にというのは難しいだろう、と思っていたら同じように考える人も多くいるようです。
↑そう。
例えばまず単純計算で女性の平均給与×40年としても1億円を超えられるかどうかくらいにしかならないですし、40年間も働き続けられるためには雇用形態や家族がおかれた環境が整っているとか健康であることなど前提条件がいくつもありすぎます。45歳定年も一般化する中で、「生涯賃金○○円分」という言葉自体もあまり意味をなさなくなりつつあります。歳を重ねれば体も衰えて、動きも鈍ります。それでも雇ってくれるというところは実際には少ないですし(65歳以上でもとってくれる企業は全体の約11%とか)、働くことを前提に老後に備えるのは難しそうです。
前もって絶対貯めると決めておかないと働いても貯められない
お金を貯めるというのは意識してやらないと結構難しく、
あくまで傾向としてですが、一生懸命働いて得たお金は大事に使いたいはずなのに、働けばまた入るからなのか、稼いだ分は結構パーッと使ってしまいがちです。もとから二人とも働いているからウチは安心、とか思ってしまうとそれだけではお金は貯められず(安心して使ってしまいがち)、前もって絶対貯めるので少し締めると決めておかないと、お金は貯まりません。
投資から得られる家賃や配当などの上がりは意外と大事にされて、働くよりは堅いものの安定した稼ぎが絶対的に保証されているわけではないことは分かっているためか、まだ上がりに手を付けなくても暮らせる人の場合、さらに稼ぎを強化すべく上がりを再投資して別の資産を買っていたりします。
このように働くだけで老後に備えるのは難しいので、これからは、不得手と思っていても少し投資をすることに慣れておいた方が良さそうです。
フローを保つのが大事
家賃や配当を稼いでくれる資産は持ち主が歳を取ろうが病気をしようがお金を稼ぎ続けてくれます。もちろん資産も古くはなるので稼ぎが少し落ちたと思えば買い換えて別の資産で稼ぎ続けることも可能です。タイミングとやり方次第では高く売ることもできるので、ものによっては売却益も期待できます。
実際、49歳から年金にも高齢者雇用にも頼らず投資の上がりだけで暮らしている父を見ていると悠々自適で、その息子としても親が金銭的に全く手が掛からないというのはとても有難いので、じぶんのためだけでなく、家族全体のためにも投資をすることは大事だったりします。