先日もまた40代単身とはいえ経済的には比較的恵まれた環境にある女性がFPに老後不安の相談を寄せていましたが、結局、いくら稼いでも、いくら貯金ができても、「働く」「年金」しか頼れるものがない限りは安心は手に入らないのかもしれません。
給料も悪くなく、貯金もあるのに
前にも同じような相談例を見たことがあるかもしれませんが、。今回目にしたマネーポストの記事(42歳独身、貯金800万円「退職金もボーナスもない会社に不安」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191219-00010004-moneyplus-bus_all))中の女性は少し恵まれていて、月収28万円に対し毎月の支出は23万円で、貯金もある程度できていて一見するとそれほど心配はなさそうです。
ですが、今のところ仕事以外には収入源がなく、毎年のボーナスも退職金も出ないような職場とあるので将来が不安になるのかと思います。手元に800万円もあるので、その気になればここで何度か触れてきたような投資が始められるので、FPの代わりにアドバイスでもしてあげたいところですが、
最初からこれだけの資金があるのであれば、例えば200万円程度の中古の戸建てなどの物件を3つ購入して3か所からそれぞれ月4万円程度の家賃を得て、残りの200万円は高配当が出る銘柄の株式を持つなどして、毎月の給料とは全く別に、給料の半分近くの額の副収入を得られるようにするのが良さそうです。
銘柄を選定するまでに色々分析したり、物件に入居者さんに入ってもらうまでは少し自分で動く必要がありますが、そのあとは修繕やリバランスなど以外は直接やれることは特にないので手も掛かりません。それでていて毎月十数万円も入ってくるのであれば、20年後に他には年金しか収入がないにしても、全然問題はないはずです。
買った不動産や株式の資産価値は日々変わり、落ちることだってありますが、家賃や配当の額は大体事前に決められた額が入ってくるものなので、定期の上り自体がそれほど変わらないので、普通に生活しつづける分には特に心配する必要がありません。
また、「無くなってしまう」のが心配であれば、それは現金だって変わりません。現金の場合、一度使ったら手元から完全に消えてしまい、二度と自分を助けてくれません。資産価値の増減があったとしても不動産や株式などの資産のほうが繰り返し長く自分を助けてくれるという意味で安心です。
働いている間は、副収入の上がりを再投資するとさらに安心
それでもまだ心配というのであれば、定年までまだ18年もあるので、いつリストラされるかは分かりませんが、働ける限りは出来る限り働き続け、毎月5万円残すペースは変えず、家賃や配当などの上りにも手を付けず、ある程度の額になったらまた不動産か株式などを買いさらに副収入を増やし…とやり続ければ、例え「老後資金2,000万円」を貯めきれなくても、老後も定期で入り続ける副収入の額がとても大きいので、全然心配はありません。年金さえもなくても問題ありません。
この女性の場合、ほとんど心配はいりません。単純に現金を貯めても意味がない・稼ぎ続けられれば問題はない、ということを理解できれば安心を得られます。