ここでも何度か「教育投資」について触れてきました。最近ようやく、もしかして無駄なのかも…と気づき始めた人が増えてきたのか、無理してお金を工面してまで大学へ行かせるべきなのか・奨学金という借金を背負ってまで大学に行く価値があるのだろうか系の記事を目にすることが多くなりました。
返済が重い
先日のLIMOの記事(「借金してでも大学で勉強したいことがある? 「奨学金で自己破産」というリスク」https://limo.media/articles/-/14470?page=2)にも、皆が大学に行っているから自分も、といったあいまいな考えでの進学はするべきではないとありますが、それはまさにその通りで、
今の社会では子供の教育に投資をしても、非正規雇用が増えていて、そうなると年収200万円台しか期待できない、正規雇用の道でも年収300万円台が当たり前になりつつある、つまり昔ほどの高い利回りがほとんど期待できないという点を考慮すると、借金をしてお金をかき集めてでも無理に大学に行って文系学科を出る必要性があるのか?と疑問に思います。最近では理系でも正規雇用の安定した職は少なくなっているとか書かれていたので、それであれば、無理に子どもを大学に行かせる意味はないように思います。
先程の記事には大学4年間で、少なく見積もっても年間の授業料約53万円×4年間+その他の費用で約240万円ほど掛かるようで、仮にもしこれを貸与型の奨学金んで通っていた場合は、就職後のこれを毎月2万円ずつ返したとしても10年間かけて返すことになるようです。
大学出たてで若いサラリーマンに毎月2万円の返済はけっこう重くのしかかり、スタートから不利なようにも見えます。さらにもしそれが非正規雇用でとなると、返済がきついだけではなく、なせここまで苦労して得たものもこの給料か…と人生もやる気を失ってしまいそうです。
ギャンブルや依存症などで作った借金ではなく所謂まともな借金ではありますが、額が大きいゆえに結婚生活や子供を持てるか持てないか等にも影響が出そうです。
そこまで苦労するのであれば、記事にもある通り、最初から専門学校などで特殊技術を学んだり、もしお金がかかるにしてもプログラミングやAI技術を学べる道に進ませてあげるほうが、普通に大学に行かせるよりもむかしながらの「教育投資」並みの高利回りが期待できそうです。
親としては、自分の子どもには大学を出たという学歴を持たせてあげないと…と思うかもしれませんが、近年それの価値がだいぶ落ちてしまっているため、そういったものに無駄遣いをせず、お金はお金で別の形で例えば投資用資金として残してあげたほうが、子どものためになりそうです。
「うちの子どもは○○大学を出たのよ」は、もはや「○○のブランドのバッグを持っている」程度の実益のない自慢くらいにしか使えません。もはやどこの大学を出ようが出まいが実質的にあまり変わらないので、どういった稼ぎを生む資産を持っているかというところで差をつけさせてあげたほうが、子どもにとってはいいのかなと思ったりします。