一度高給を得て贅沢な暮らしに慣れてしまうと、それを手放すのはすごく難しいようです。ですが、高給を得ていてもクビになることはわりと簡単に起きたりします。外資系企業ならそれが結構当たり前の光景のように見られます。
高給は勘違いを生む?
退職理由が本当に自主的なものだったのかどうか分からないのですが、こちらのダイヤモンドの記事に登場する方の例(「年収1800万円から無職へ、生活レベルを下げない40代夫婦「破滅への道」」(https://diamond.jp/articles/-/220774))を見ると、雇われて働いて安定を得ようとするのは、つくづく難しいと感じます。
記事中に登場する47歳男性は、外資系企業に勤務していたものの職場環境が変わり仕事がしづらくなって転職のために自ら退職したとありますが、47歳で年収1,800万円得ていてそれがもし唯一の収入源の場合は、そう簡単には手放さないはずなのですが、支払われた退職金の額などからすると自主都合とはあるものの、ポジションが無くなる等で実質追い出されたのかなと思ったりもします。別に大げさではなく外資系企業にいると目にしてしまうケースです。
高校に通う二人のお子さんがいてちょうどお金が掛かる時期だからということもあるかもしれませんが、それにしても貯金はわずか200万円と、年収額からするとかなり少なめです。
毎月の支出の内訳が分かりませんが、おそらくは住居費や食費やお子さんの教育費なども普段から高めで生活費についてもあまり細かくは見ずに来たように見えます。
次の職が見つからないまま、さらに追い打ちを掛けられて前年の年収にもとづく住民税の納付書150万円分が届いているようですが、これを無視し滞納しつつ子供の教育費については今まで通りに注ぎ込みということで、収入がない中で貯蓄が減り続けていも危機感はあまりなさそうです。
コメント欄には「厚生年金も掛けていないから…」とありましたが、日本に長く根差している企業であればそのあたりは日本企業と同様に完備されているので、そこはあまり心配はありません。
普段から見栄を張らないほうが
FPからは現実を見るようにアドバイスされているようですが、男性はそれを気にする様子もなく生活レベルを見直すこともなく、職探しに関しても前職の高給が忘れられないためか、就職も全く決まらないとあります。
47歳というと、よほど優れていない限り企業も取りたがらない年齢で、もし就職先が見つかるにしても、給料だってもらえても前職の三分の一程度とかではないでしょうか。もしそうだとしても、次の職が見つかるだけまだ他の職探し中の45歳以上の人たちよりも幸運です。
雇われの身分である限りはその収入源がいつでも断たれる可能性があることを意識しないといけないのですが、高給を得ていると、実力で手に入れたものなので自分はそういう目には遭わないと思ってしまうのか、ハデな所に住み、いいものを着て、美味しいものを食べて、子供の教育費(?)とやらにもお金を掛けて、手残りがほとんどないというケースに陥りがちです。
そうならないためには普段から、「雇われ先」=自分のものではなく人のものでしかない=いつでも無くなり得るもの、としっかり意識して、自分のために稼いでくれてダイレクトにリターンをもたらしてくれるものを積み上げて準備することが大切だったりします。