夏頃よりは少し下火にはなりましたが、時々アフィリエイト広告でも新規案件として上がってくるので、「退職代行」というものについて少し調べてみました。少し前のものですが、こちらの「退職代行「大人気」、20~30代に広がる「コスパ意識」の恐ろしさ」(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190814-00066343-gendaibiz-bus_all)という記事によると、退職代行はいつもブラック企業からの脱出のために使われているわけではなく、今の若者は手軽にこういった便利なサービスを気軽に利用して時間と労力をセーブすることもある、とあり、記事内容は別に若い世代の人たちに対して批判的なものではありません。こうした今の若い人たちの心理をどう理解するべきかと問いかけています。
相応の動き?
退職代行と聞くと、イメージ的には利用者がどの世代の人であっても、ブラック企業を辞める際の企業側の悪質な慰留や恫喝を封じるために使うものかなと思っていましたが、この記事を読むと、若い人たちには必ずしもそういった理由からそういったサービスを使うわけではなく、割と気軽に勤めていた先とのやり取りを手っ取り早く済ませて次に移りたいという心理から利用しているケースも見られるようです。
古い世代がそういった行動を見ると「これだから今どきの若者は」と言い出してしまいがちですが、これについてどう思おうが、これからの「働く」の担い手はこの若い世代の人たちですから、この記事の筆者が言う通り、こういうサービスを利用したい心理や背景を理解する必要もあるのかなと感じたりします。
通常、あまり円満でない辞め方をすると同じ業界の企業にはそれをよくは思われず、採用される率はどうしても下がってしまいます。
20代の若い人たちも辞める際には最低限のマナーや礼儀は大事ということくらい分かっているはずですし、それでもあえて退職代行を使うということは、今までとはちがう業界への転職も視野に入れてのことなのでしょうか。
記事によると、「クローズドなタテ社会の中での仕事よりも、目的に応じて働く仲間がヨコにつながる「プロジェクト型」の仕事に馴染んでいる」とありますから、同じ業界への強いこだわりはそんなにないのかもしれません。
そうなると、円満に退職するところまでもっていく労力と時間が、もうあまり費用対効果には見合わないまどろっこしいものにしか見えないでしょう。
記事では全体的にこういったサービスを利用する人への批判的なコメントが多数を占めていました。「常識的」に考えればそうでしょう。
ですがかれらも、雇う側がわりと簡単にもしくは無理矢理に人を解雇していたケースなども色々見てきているわけですから、雇う側があまり育てもしない・ずっとは雇わない・将来への保証もしないというなら、働く側が辞めたくなったら辞めるのも自由だろ、と思って動くのもある意味確かに当然だなと思うので、共感できる部分はあります。
いまどきの労使関係とは
記事にコメントを寄せいていた方の中に、こういったものがありました。
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「10年20年前の日本型新卒大量採用の慣行がなくなるとは、企業側も労働者側も双方がドライで合理的なふるいに掛けられるという事。」
世の中の大体のことはバランスで成り立っているので、この方のコメントが全てなのかなと思ったりします。切りやすくなれば、辞めやすく&辞められやすくなるのも当然かもしれません。