東京のベンチャー企業「HIROTSUバイオサイエンス」は、体長約一ミリの線虫に人の尿のにおいを嗅がせ、がんの有無を発見する検査法を2020年1月から実用化すると発表した。
検査費用は9800円で、がん患者約1400人の検体を使った最新の臨床研究では、約85%の確率で特定していて、早期のがん発見にも効果があるとしている。
検査の名称は『N-NOSE』。
名称の由来としては
線虫の鼻”(Nematode NOSE)を意味する『N-NOSE』。
犬並みの嗅覚で、がん患者特有の尿のにおいに寄りつき、健康な人の尿からは逃げる線虫の性質を利用した、これまでにない全く新しいタイプのがん検査です。
高精度で低コストな線虫
がんの検査に生物である線虫を用いるというアイディアの発端は、線虫が機械には真似できないほどの優れた嗅覚センサーを持つという点、そして飼育コストが非常に安価という点にありました。
線虫は、犬より多い嗅覚受容体遺伝子を持ち、機械では検知できないほど微かな匂いを嗅ぎ分ける能力を秘めています。
それでいて一匹が約300個の卵を産み、大腸菌で繁殖するため飼育コストは安価です。
いま世の中にある検査はほぼすべてが人工の機器やキットで行われていますが、ごく微量な匂い物質を検知するためには高額なものが必要となるため、結果的に検査費用にそれが反映されてしまうことになります。
より多くの方が、もっと気軽に「がん検査を受けよう」という気持ちになるためには、精度が高いことはもちろん、安価であることが重要で、それを実現できるのが “線虫” だったのです。
早期がんも検知
既存の検査は、早期がんには反応を示さないものが多く、そのため早い段階でがんを見つけることは非常に難しいこととされてきました。 しかし、線虫は既存の検査で検知できないがんの微かな匂いにも反応し、リスクを予見します。
基礎研究において既存の検査との感度比較を行ったところ、『N-NOSE』だけがステージ0、1の段階でも感度を落とすことなくがんを検知することができました。
私の、親戚のほとんどが
がんで命を落としました。
早期発見できずに、悪化してしまい
もがき苦しんで亡くなってしまった親戚に
悔しい想いがいっぱいです。
近未来は、がんで命を絶ってしまう人達がいなくなることを
心より願っております。