「年収1,000万円」や「老後資金2,000万円問題」に関しては、わりと何度も似たような内容のものが掲載される中でコメント欄にはときどき真っ当なことが書かれていて感心したりするのですが、現実はなかなかその通りに行かなかったりします。
働いてたくさん稼いでも貯金ができない
先日見たこちらの「年収1000万円でも貯蓄ゼロ世帯が1割!? 老後に向けて貯める方法とは」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191108-00014246-toushin-bus_all)の記事には、働いて年収1,000万円稼いでも諸々経費がかさみ殆ど貯金はできなくて貯蓄ゼロ世帯が約1割存在し、なかなか老後資金2,000万円問題を克服できないとあります。
雇われて働いてお金を稼ぐとなると、たいてい周りにそれなりの人数の人がいたりします。年収1,000万円となると、雇われて働く人の中では稼ぎが大きいほうに入り、今の自分を人と見比べてしまうことも多いかと思います。稼ぎが多い分、自然と、いいものを着たり、いいものを食べたり、いいところに住んだり、人に見せたくなったりもするだろうし、見られて恥ずかしくないようにということで「いいものを」となってしまう部分もあるかもしません。
自分の子供にも同じように稼いでもらいたいとなるとおそらく真っ先に、自分と同じように、たくさんお勉強させて、いい学校に入れて、いいお仕事をさせて、いいお給料を…という発想になるので、子供の教育費も高くなり、手取り700万円前後から諸々全ての経費を差っ引くと、ほぼ残りはゼロに近くなるでしょう。
働いて稼げば稼ぐほど、派手に使ってしまうか派手に行きたくなるでしょうから、いくら稼いでも貯蓄があまりできないのは変わりません。
コメント欄には、
とあり、自分もこれが絶対正しいと思いますが、どうしても実際にはそれができません。他人が多くいる環境では、もし自分自身がつつましく暮らしたくても、他人が自分を見ていることが気になったりして生活レベルを上げずに生きるのは結構難しいと思います。
同じ額を「働く」以外で稼ぐとすると
投資家の場合はこの点は有利ではあります。
まず投資家は、外見がプーとあまり変わらなかったりもします。食べるもの・所ももフツーで、誰かにいつも見られているわけではないので、どんなことをしていても自由です。なので、ほとんど見栄コストが掛かりません。
減価償却・修繕・情報収集など、外には出て行かない(経費なのに自分の手元に残る)もしくは手元に(頭に)何か残る形の経費色々計上出来て、1,000万円近くの経費を計上することは難しくないので、ウチも法人税の税額はそれほど大きくありません。税制上もサラリーマンより有利です。手残りも多いわけです。
働くことは良いことです。誰かのためにはなるわけですし、投資をメインにもしくは起業して稼いでいる人だって、何かをある程度軌道に乗せるまでは働くことが必要だったりします。ですが、雇われて働く場合は、その働きが自分の資産としては手元に残ってくれません。経験自体はもちろん自分のもになり、他の場所でもこれを使うことはできますが、そうするにはまた自分自身が物理的に動く必要があります。仕事の成果自体は雇い主のものになるので、その成果を再利用して儲けることができません。
働くだけで高給を得ようとしても、延々と同じ苦労を繰り返すだけになるので、なるべく繰り返し自動で自分を助けてくれる資産を積み上げていきましょう。