先週も熱海に居ましたが、毎回この海岸に来るたびに、自分が今していることや老後などについて考えたりします。だいぶ涼しくなりましたが、週末は海岸沿いにも多くの人が集まります。
先日ここでも、老後に備えて資金を準備するために今の自分のすべてを犠牲にして貯め込んでも、歳を取ってしまえばもうできなくなってしまうことは沢山あるし、貯めたものを使えずに途中で死んでしまえば意味がない、とないと書いたかと思いますが、先日、大学教授の先生が同じようなことを書いているので今回はその内容について触れたいと思います。
今も楽しみつつ老後に備える
まずこの青山学院大学院の榊原正幸の先生ですが、数年前に「お金持ちになる本」という本を執筆、大学の先生にしては珍しく本当に自身でもマンションや個別株などに投資しています。どのようにして物件や銘柄を選び買い付けているか等も詳しく解説していて、働いて使われるだけで一生を終えるよりも、自分の資産を築いてその上がりでゆったり暮らしていくことを推奨しています。
別に働くことを否定しているとかそういうことではなく、雇われて生きるだけでは経済基盤が不安定のため、老後は自動で稼いでくれる自分の資産を並行して持つべき、としています。
このように老後の資金準備を怠らず投資を進めるべきと説く先生であっても、こちらの「「老後のために」今の生活をどこまで犠牲にするべきなのか?」(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191103-00023729-gonline-bus_all)という記事では、過度に老後を心配しすぎて今の時点で我慢しすぎるのは人生で何の思い出も残らずにもったいない、と説いています。
記事中では具体的には、今を6楽しむ:将来を4心配する、で行こうと提唱しており、それをどう金額で表すかもちょっと難しいのですが、気持ち的にとにかく半々くらいが良いということでしょう。
ゆっくり準備してみるとどうなるか:試算してみると
ここでも何度か触れましたが、例えば、今回はちょっとスピードを遅めてやってみると、まず月に3万円を天引きにて投資資金として貯金するとします。すると、毎月3万円×12カ月×約五年くらいで、最初の一棟目の中古の戸建てなどが買えます。
こういう物件であればおそらく毎月3~4万円の家賃が取れるので、6年目からはその家賃+もともとも毎月3万円の貯金を合わせて、今度は2年半くらいで次の物件購入を目指します。
毎月3万円の貯金は、単なる貯金ではなくて、高配当株への投資として入れて行けば、配当金を再投資しながら貯めていけるので、資金の準備を少しでも早めることができるかもしれません。
投資を初めてから7.5年目には、大体同じ程度の家賃が入りそうな次の物件を購入して、その二つ目の物件から上がる家賃も再投資に回します。こうして、自分からの毎月3万円+一つ目と二つ目の物件の家賃7万円近くで、今度は1年半後くらいに3つ目の物件を購入します。
ここまで約9年掛かりますが、自分の給料以外の収入源が物件3つとなり、この3つがあれば、毎月11万円以上は入るはずです。そうすると、この先は今まで自身が頑張って毎月最初に避けてきた3万円はお小遣いにしてしまってもいいかもしれません。
3棟からの毎月11万円以上の家賃は、高配当の個別株などに投資をして、配当を得てそれをまた毎月の家賃と共に再投資していってもいけば、自身の給料からは、もう投資資金を拠出しなくても十分にやっていけます。
投資資金準備のために働き始めてから約10年程度は苦労しますが、その後は少し人生を楽しむ方向に進んでも、十分に老後にも備えることができるので、人生のどこかのタイミングで約10年ほど頑張れば、後のことは心配し過ぎずに今を楽しむ、なんてことも可能です。
ついでに、毎月2万円の貯蓄で投資を始めるケースについても試算してみると、
毎月2万円×12カ月×だいたい7.5年で最初の1棟目を購入、その次は毎月2万円の投資+1棟目の家賃を合わせて、2年半~3年くらいで2頭目を購入、その次は全てを合わせて約1年半で3棟目を購入し、その後は高配当の個別株への投資も組み入れ…とすると、長くても大体13年くらいで同じようなことが可能です。
つまり、最初の種となる資金をためる期間には少し年数に違いが出てきますが、一旦投資が本格的に始まると、その後はもうスピードはそれほど大きく変わりません。
こうしてみると、毎月2万円の積立で初めても、毎月3万円の積立で初めても、最後は順調に投資だけでも走り始めるので、その程度の額をよける、だけでも今を楽しみながら生きていくことはできるので、あまり将来を心配しすぎなくても大丈夫そうです。