少し前に「都内企業に12年間勤務で月収14万円」とかいうツイートが話題になっていたようですが、これに対する反応もわりと厳しめで、関連記事のコメント欄も、変わらないのが見えていながら12年も同じ環境で働き続けるのが悪いという意見がほとんどです。詳しい事情は分かわないですが、なんでも格差社会のせいにするのは無理があります。何もしないままでいても誰も助けてはくれないので、「ここには希望がない」と思った時点で環境を変えるために動かないと、状況は良くなりません。
結構あるケース
この月収14万円という金額に対しては、スタート地点が低すぎるというコメントも見られましたが、先日こちら(手取り15万円どころか、手取り10万円というのも普通?)でも触れましたが、中小企業に勤める場合、新卒から定年まで月収は20万円前後のままでほとんど変わらないとあります。都内で月収14万円というとスタート地点がキツいにしても、「入社後ほとんど増えない」というのは珍しくないのかもしれません。
日本が終ってるわけではなく努力不足では…
投稿者の方はあまりに長い間安い給料で雇われ続けたせいか、搾取され続けたと思ったのでしょう。「日本終ってる」とつぶやいたそうですが、確かに安すぎるとはいえ、普通は最初の2~3年で給料があまり変わらなければ、もうその傾向はほとんど変わらないとそれとなく分かるはずですから、社会全体が悪いというには無理があります。
どんなに遅くとも入社から5~6年経てば転職などを考え始めるとは思いますが、動いたけど採用試験にどこも受からなかったのであれば同情しますが、もし何も動こうともしなかったのであれば、厳しい言い方にはなりますが自業自得なのかもしれません。
12年もこの額で耐えたのは不憫に思いますが、黙っていても何も変わらないので状況判断が甘かったように思えます。
人手不足の業界は多く
今は多くの業界が人手不足なので、中小企業でももう少し多くの給料をもらえる案件が出ています。新人でも20万円~(要相談)と出ているところは多いため、まずは転職したほうが希望がありそうです。
移る先がもし同じ業界だとしても、今度は経験有で入社するわけですから、月収14万円よりはよくなるのではないでしょうか。
多くもらうには付加価値が必要
ここ20年近くで賃金体系は大きく変わり、以前のように同じ仕事をしていて毎年無条件に給料が上がるということもなくなり始めています。
給料を払う側にしてみれば、今までと同じ働きししかしない人には同じ額の給料しか払いたくない、となります。ケチ臭いようにも見えますが、これは給料をもらう側も変わりません。今までと同じモノ/サービスなのに、何の理由もなく値段が上がってしまったら、怒るはずです。値段が上がるならば、量や質が良くなることを求めるはずです。
つまり働く側も、新しいスキルを身につけて今までと何かちがうことをできる、を提供しないと給料は増えていきません。今まで以上の働きをしているにもかかわらず給料が増えない、ということであれば、正当な評価をしてくれそうな新たなところに転職して、付加価値はタダじゃないと見せてやればよいのです。