ネズミの駆除を始めて10カ月が経ち、秋になり朝晩の気温が落ちたせいもありますが、毒餌の消費量がかなり落ちているので、近隣からこの庭にやってくる来るネズミの個体数自体が確実に減っています。穴を掘られたりといった全く被害もなくなったので、長期で駆除を続けた甲斐があったようです。先月末にまたちがう種類のネズミの生きた個体の捕獲に成功したので、今回はそのネズミの特徴や駆除方法を紹介します。
ドブネズミよりも知能が高く運動能力も高いクマネズミ
まず、今回捕獲に成功したネズミはクマネズミという種類のネズミで、こちらになります。↓
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外見的にはドブネズミよりも一回り小さく、代わりに耳が大きくて尻尾も長いのが特徴です。また、ドブなど水辺は嫌うようなので近くに寄って臭いを嗅いでほぼクサさは感じません。
ドブネズミとは異なり、一年中活発なわけではなく、寒さは苦手なため、夏に繁殖する種類のようです。ただ、寿命や繁殖する数の多さはドブネズミとあまり変わらないレベルとのことです。
ドブネズミと比較すると頭がよく、性格的には警戒心も強いため、通常はこういった古典的なケージ式トラップでの捕獲の成功率は非常に低く、殺鼠剤による駆除しかできないそうで今回捕れたのは中々珍しい例とのことです。クマネズミのほうが賢く、通常はこういったケージを見れば罠と見破り近づかないらしいのですが(*もともと対ドブネズミ用として設置してあるため)、この個体はクマネズミにしては少しおバカだったのかもしれません。
性格はもちろん個体差があるのですが、今回捕獲した個体はおとなしく、チューチューの鳴き声も一切上げません。
得意とする場所に関しては、ドブネズミが主に庭などで悪さをするのに対して、クマネズミは垂直に壁を登る等して家に侵入して、人家の屋根裏に巣食うことが多いため、身体能力はドブネズミよりも優れています。
今回のようにクマネズミを一匹でも見つけた場合、念のため庭だけではなく建物周辺にも追加で毒餌の箱を設置しあと数か月は駆除を続けた方がよく、殺鼠剤の用意と交換が手間に感じる場合は、例えば先日ここでは導入を見送った超音波発生器などもかなり有効なようです。
確かに超音波であれは、無理に駆除して死体の処理に毎回気をつかうよりも、自動で撃退して外へ追い出すだけでも十分に効率的な成果と言えます。
殺鼠剤に耐性を持つスーパーラットと呼ばれるクマネズミもいる
クマネズミの駆除は年々難しくなっているらしく、近年、クマネズミの中にはスーパーラットと呼ばれる殺鼠剤に対して耐性を持つ個体もいるそうです。スーパーラットがどのような経緯で出現し始めたのか詳しいことは分かっていませんが、一般的にネズミの寿命は長くても2年程度のようですが、殺鼠剤に強い耐性を持つ個体同士が交尾を繰り返し世代交代するうちに誕生したようです。
スーパーラットには通常使用されている殺鼠剤に含まれるワルファリンという成分が効きにくいそうなので、次回の駆除作業ではこちらのスーパーラットにも効果があるというリン化亜鉛を配合した強力な殺鼠剤の使用をお願いする予定です。強いものは人体にも影響が出る可能性があるので、大量には使えないとのことですが…↓
捕獲した個体については、業者さんも進化し続ける彼らには非常に手を焼いているらしく、生態研究や殺鼠剤開発用にぜひ譲ってほしいとのことだったので、とても可愛い個体でしたが引渡し、彼らの進化を上回る効果を持つ新たな殺鼠剤の研究開発に生かしてもらうことになりました。