高齢者の人たちの就業率は結構高いようです。働く理由としては、近年の年金不安の報道を受けて、「年金だけでは生活費が足りないから」というのも多くありそうですが、「やることがないままダラダラするよりも、よっぽど生産的だから」ということで働く人も多いようです。
就業理由
平成27年に行われた高齢者雇用に関する調査によると、働きに出る人たちの就業理由を見てみると、まず一番多いのが、「生活費を得るため」(=おそらくは、年金収入だけでは生活費が足りないから、ということだと思います)、続いて多いのが「健康維持のため」となっています。
活躍の場はあるのか?
前述の調査結果(16ページ)を見ると、大きな企業ほど70歳まで働くのは難しく、従業員が300人以上いる企業で、70歳でも雇ってもらえるところは、11%しかないようです。ですが、就職先として小さな企業もターゲットに入れれば70歳でも働けるチャンスは19%に増えるので、小さい企業であれば熟練の働き手の需要はあるようです。需要があるどころか、その年であっても、止められてしまったら経営が立ち行かないところもあるかと思います。ですから、続けてほしいと言われて労働市場に残っている人も多いのかもしれません。
働く意欲はどれくらいあるのか?
17ページ目先程もページを見ると、高齢者向けのフルタイムの雇用は少ないようですが、高齢者の人たちの側(高齢者と言っても、60歳以上のまだ若めの人を含み)も、その50%以上はパートタイムでの勤務しか望んでいないようです。
経済状況と就業意欲:お金の準備が十分な人は本当に働かない
労働政策研究・研修機構の調査(9ページ目)には、
とあります。生きがいや社会参加のために自分で選んで就業を続ける人もいる一方で、大部分の人は経済的理由から就業せざる得ない背景があるようです。
調査結果を見ると「生涯現役」はやはり難しい
年金支給開始の年齢が65歳からとなっているため、今の高齢者の人は定年後もある程度働く必要がありますが、実際には「生涯現役」で居させてくれる職場はわりと少なく、何とか他の収入源も持たなくてはならないようです。
幸い私たちは今の時点でこういった調査結果を見ることができているので、しっかりこういうデータを活用して事前に将来に備えることが重要になってきます。