庭に来る虫の中に、めずらしくかわいい無害なものがいます。画面トップの写真は偶然ガレージに止まった時に撮ったもので、毎年この季節によく見かけるので前々から気になっていたものの実態がわからずにいましたが、どうやらわりと以前から流行っていたらしい「オオスカシバ」というスズメガの一種のようです。
オオスカシバの特徴
オオスカシバは、暑いこの季節の昼間によく見かける虫で蛾の一種のようです。蛾と聞くと花にはあまり興味がなさそうな虫というイメージがありますが、この虫にはどうやらクルっと巻ける蝶のような口吻があるようで、いわゆる普通の茶色の汚らしいタイプとは異なり、彼らは花の蜜が好きで、この庭にもよく吸いに来ます。
ここの庭にもクチナシの木があるので、彼らの幼虫はこの木の葉っぱが大好きらしく、年によってはたしかに丸坊主に近い状態になることがあります。幼虫はおぞましい姿のようですが、幸い遭遇したことがありません。丸坊主になっているときはそれが居るかもしれないので、木をじっくり見ないようにしています。
(毎年丸坊主に近いのですが、数年に一度、こうやって葉っぱが多く残ることがあります。)
オオスカシバの特徴として、とてもカラフルであるという点が挙げられますが、本来は「黄緑と赤、黄色と黒などの組み合わせは、本来自然界では有毒種である証」ではあるものの、実際には人間に対して攻撃的な態度をとることは全くなくて、刺したり噛んだりもしてこない無害な虫です。
羽音もハチドリのようなブーンという大きな音を立てて飛ぶので、自身の黄色い身体と合わせて、オレは危険だぞと必死にアピールして、鳥類などの捕食者や他の危険をハッタリで避けるというタイプの生物のようです。
「尻尾」部分に黒い毛の束があるため、それとなく体形がエビのようにも見えます。「和名のとおり翅は透明で、鱗粉がなく」とあるとおり、飛び回って毒の粉を撒くようなこともしないので、触ってもかぶれるようなことはありません。 よく見ると目もクリっとしてとても愛らしく、それでていて無害で、体長も3㎝程度とちょうどよい大きさのため、結構ネット上でも「かわいい」と人気です。
繭らしきものも見つかる
ウェキペディアによると、「成長した幼虫は地表に降り、落ち葉などをつづって荒い繭を作り、蛹になる。冬は蛹で越冬する」らしいのですが、そういえば、この庭や敷地周辺に繭らしきものを見つけることがありますが(それとも別の生き物のものなのか?)、他の蝶や蛾とはちがって数年生きる虫なのでしょうか?この繭のようなものは毎年同じ場所にできています。
連日の暑さにはうんざりしますが、ガーデニング作業中に彼らの姿を見つけると少し癒されます。この季節の外での作業は短時間でもキツいのですが、ときどき彼らが来てるれるのが、ちょっとした楽しみでもあります。