今回も御徒町で作成してもらった指輪をひとつご紹介します。
こちらの指輪は、もともと有名な結婚関連雑誌に載っていたデザインからインスピレーションを受けて製作したものですが、「純正」のものと比較してもかなり安価に作ることができたので、オリジナル・ジュエリー製作のもうひとつの参考例として見てもらえればと思います。
材料:
まず、ダイヤモンドはいつものとおり、御徒町にあるアイン・インターナショナルさんで仕入れます。中央の透明なダイヤモンドは0.43カラットで、Dカラー(最高透明度)、カット・左右対称性・磨きはvery good(5段階評価で4)、クラリティ(ダイヤの中にゴミのようなものがあるかどうか)もVS1と、内部が綺麗なものを使っています。脇石として、メレ(小さな)の天然ブルーダイヤ0.015カラット分、天然のイエローとピンクも約0.015カラットずつ使用しています。
地金については、こちらもまたいつもどおり製作をお願いしている御徒町の工房のGoshoさん(ジュエリーガラの2F)にて、純プラチナ(Pt999)を5~6gくらい用意してもらいました。
デザイン:
この指輪のデザイン的な特徴は二つあります。
まず、それぞれのダイヤが指輪の中心部から微妙にずらした位置に留められており、指輪中心部をはさんで、片方には透明ダイヤを留めてもう一方には脇石である3色のダイヤを留めることでバランスが取られています。
もうひとつは、ダイヤがこのように配置されていて、脇石を留めるプラチナの爪がそれぞれ前に突き出ているが故に、ダイヤ4つがまるで花と花弁のように見える点です。しかも脇石には天然の色が付いているため、「純正」製品よりも花をイメージしやすくなっています。
納期と製作費:
実はこれに近いものは既にGoshoさんの工房でも以前作成したことがあるようで、加工には慣れているため、すぐにでも作れそうとのことでした。
製作期間はおよそ2週間、工賃も地金込みで約12万円です。ダイヤの価格は、中央のダイヤが約8万円・天然ブルーが1万円弱・イエローは500円せず・ピンクが約1,500円ですから、合わせて21万円ちょいと、「純正」でダイヤの質や地金の純度が多少低くても元値の35万円という価格よりかなり安く製作できました。
このように、ある程度既成の製品に近いものであっても、御徒町ではほぼ半値(*純プラチナと天然ブルーダイヤを使うと、本来もっと高くなるので)で製作することが可能です。すでに知られているデザインのものを、ちょっと自分風にアレンジして着けてみたいという方も、ぜひ御徒町のジュエリータウンを回ってみてください。