マイニングについてはご存知の方も多いと思います。
しかし似た用語で「クラウドマイニング」という言葉を聞いたことがないでしょうか?
「クラウドマイニング」は、自分の家などで機材を設置して行うマイニングとは異なり、ネット上の仮想のマイニングマシンに行わせるマイニングです。
具体的にいえば、専門業者が大規模なマイニング設備を所有しており、そのハッシュパワーをユーザーが購入、言い換えれば出資した分のマイニング能力で、掘れる仮想通貨を受け取るというサービスです。
<クラウドマイニングのメリット>
このクラウドマイニングのメリットは何か?
というと、自前でマイニングリグを用意しなくて良いことが上げられます。
そもそもマイニング機材は高価であり、設定も難しく、また放熱ファンなど可動部分が多いため、故障が起こりやすいデリケートなものです。
またかなりの電力を食うため、電気代はもちろん自分で払わなくてはならないばかりか、故障や外的原因による漏電、過熱による機材破損や爆発、火災などのリスクも背負うことになります。
クラウドマイニングでは、自宅には一切の機材が不要になり、ただクレジットカードやビットコインなどでの支払いさえすれば、実際のマイニング作業は自宅や職場から完全に切り離された、遠い場所で行われます。
マイニングの成果(掘れたコイン)は、定期的にあなたの指定ウォレットへ送金されて来ます。
同じマイニング投資でも、マイニングリグを家に置き、電気を使ってのマイニングではさまざまなデメリットがあるので、それに比べてクラウドマイニングはメリットが大きく手軽と言えるかもしれません。
特に過熱や故障のリスクも負わないので安心です。
<クラウドマイニングの始め方>
始め方は、まずクラウドマイニングのサービスを探します。
全て外国の会社だと考えてよいでしょう。
英語や中国語で書いてあるクラウドマイニングサービスの内容を読んで確認し、希望の投資額を決めます。
決済方法はクレジットカードまたは仮想通貨払いとなっています。
有名なサービス提供会社は、最大手は外国のジェネシスマイニング。
そしてハッシュフレアーです。
<Genesis Mining>
Genesis Mining(ジェネシスマイニング)はアイスランドにある企業で、現時点では最大のクラウドマイニング会社です。
信頼できるところかどうかは大変重要ですから、やはりここは手堅く大手のサービスを選択したいですね。
ジェネシスマイニングは顧客に対して3つのマイングプランを提供し、フレキシブルなサービスを行っています。
具体的には、どの仮想通貨をマイニングするかを選ぶと、異なる料金・ハッシュパワーが選択できます。
少額から高額まで好みに合わせて投資をスタートできます。
例として月15万円支払うことで、平均に1ヶ月同じ額相等のビットコインがマイニングできるプランがあります(ハッシュレートの変動に若干左右されます)。
そして掘れたビットコインの価格が現在以上に高騰すれば、「もとが取れる」ということになります。
ただし、マイニング報酬から管理料金が差し引かれますので、BTC相場により損益分岐点はかなり変わってくるかもしれません。
プランによっては、永久にマイニングしてくれるものもあります。
ただしビットコインのDIFF(ディフィカルティ:採掘の難易度)はどんどん高まっていくので、実際は掘れる量がどんどん減少していきます。
ちなみにGenesis Miningはビットコインだけでなく、いくつかの仮想通貨もクラウドマイニングができます。
イーサリアム(ETH)・ダッシュ(DASH)・モネロ(XMR)・ライトコイン(LTC)・ジーキャッシュ(ZEC)があります。
申込画面で好みのコインを選択し、マイニングが行えます。
自宅のマイニングリグでは、ハードウェアを変えたり設定を調整したりしますので、なかなか自由にマイニング対象のコインを変更するのは難しいですが、クラウドマイニングなら自由に変更が可能です。
<HashFlare>
おすすめをもう一社あげると、やはり大手の「HashFlare(ハッシュフレア)」になります。
こちらも5種類の仮想通貨のクラウドマイニングを選べ、毎月の投資額もごく少額から自由に、1年契約単位で行えます。
例として、イーサリアム(ETH)のマイニングコースを選択すると、マイニング100 KH/sごとにわずかUS$1.80から契約可能です。
もちろんこの少額ではほとんど掘れませんが、その整数倍で増やしていけば、自分の予算に合わせてたくさんマイニングすることが可能です。
HashFlareのもう一つの特徴は、リアルタイムで自分のマイニング状況を確認できることです。
クラウドマイニングは手元になにもないため、見えないと不安になりますが、HashFlareならいつでもアクセスしてマイニング状況を確認可能ですから安心感があります。
<日本でのサービスは無いの?>
日本ではほとんどありませんでしたが、2018年後半から日本のGMOグループが最新の7ナノプロセスの半導体を使ったマイニング機材で北欧の寒い地方でマイニングセンターを起こし、そこで大々的にマイニングをするとのことです。
日本企業ではまだ珍しいクラウドマイニング事業、成功してほしいですね。
https://cloudmining.z.com/ja/
<クラウドマイニングの注意>
サービスを提供してる会社は現在海外の企業ばかりですので、最初少しハードルがあると思います。
また、クラウドマイニングの注意点として、費用だけ取って、その後マイニングの報酬の払い出しがほとんどなく、そのまま閉店したという所もいくつかありました。
これはいわゆる持ち逃げ、詐欺ですね。
クラウドマイニングに限らず、ネット上で完結しているサービスでは、このような詐欺がよくあることなので、その投資したお金が万が一戻らなくても、大丈夫か?それをよく考えてから、投資をするようにしましょう。
<まとめ>
このように、クラウドマイニングのメリットとデメリット、そしてリスクの存在も十分検討し、理解を深めた上で、「仮想通貨の取引をサポートするマイニングに参加する」というちょっとした使命感を持ちながらやってみると、面白い投資になるかもしれませんね。